「夏の魔物 2017」の感想とレポ<前編>

 

秋葉原サイファー主催いーえっく氏に誘われて、夏の魔物2017 in KAWASAKIに行ってきました。見たい人もそこそこいたし、フェス初めてだったので人に誘われて行けるのはありがたかった。母親もチケット取ってたんだけど、直前で行けなくなったので友人、スバル君にチケットを渡して3人で行ってきた。

川崎駅でスバルと合流、11時からの上坂すみれスタート。初めて生で見る上坂嬢、超かわいくてびびった。確か同い年なんだけど、学校にいたら情念で直視できないと思う。舞台に立ってくれて嬉しい。美人を直視できることは幸いであるからこそ、美しい女性が舞台に立つ仕事を選んだことにいつも感謝している。ちゃんと曲を聞いたのも初めてだったのだが、すごくコンセプチュアルで楽しい曲が多くてよかった。最後に歌った「げんし、女子は、たいようだった。」→「七つの海よりキミの海」は特に素晴らしく、野外でこの歌を聴いていることに頭がチカチカした。

https://youtu.be/DtJUzndPK6c

げんし、女子は、たいようだった。/上坂すみれ

 

上坂すみれ終了後いーえっく氏と合流して、The夏の魔物で踊る鏡るびい嬢を横目に歩く。レンズ入ってないけどメガネはかける、へそ見えてるのにタイツは履く、ガチャガチャ感が良い。大槻ケンヂ登場まで休憩。 青空で歌う大槻ケンヂすごい。すでに無敵。踊るダメ人間でばってん作ってジャンプしてるあたりで、「フェスはセトリが最適化されてて全員無敵なのでは」ということに気づく。このアクトが終わった後、渋谷の鬱フェスに出たという大槻ケンヂ。強い。

 

スバルの一押しでSCOOBIE DOを見るため移動。ピンクのステージは終始やばいやつしか出てなかった。 SCOOBIE DOめっちゃうまい。サウンドチェックの段階で演奏技術がぶっちぎっている。歌も格好いい。もっと見たかったのだけれど、少し隔離されたステージでROLLYの出番が迫っていたので移動。

 

この前後、いーえっく氏は夏の魔物名物らしい焼きホタテ列に並ぶ。ピンクのステージ横に作られたホタテブースはまごうことなき今回の最大手、シャッター列になっていた。 ROLLY生で見るの絶対面白いと思ったんだけど完全に正しかった。The MANJI、全員演奏がヤバい。さっきからそれしか書いてないけど演奏がヤバい奴ばっかり選んで見てるから仕方がない。超絶技巧持ってるおじさん達が集まって、肩の力抜いてバンドやってるのって、いいよなぁと思った。

 

ROLLYが終わった後でメイン会場に戻ると、戸川純with Vampilliaがピンクのステージに立っていた。ヴァイオリン、絶叫、純ちゃんの奇天烈な声が、ホタテ香のする空気を震わせる。ホタテに並びながら「夏の魔物より魔物」「幻影旅団より旅団」「バケモノ」「最強」など好き勝手言いまくる。

 

スバルといーえっくさんはホタテに並んでいたので、僕は一人喫煙所に行った。すると白いステージから重いキックと共に聞いたことのある声。 「取り残された 俺はだせえよ」 「十 ゼロぐらい不利だぜ 皆も言うよ 無理だね」 見る予定はなかった般若を目撃した。これが予想以上にすごい。炎天下の中、狂乱と祝祭の色濃い空気に響く重いトラックと般若の不器用な声が調和して、勝手に感激した。めっちゃよかった。「感動」って、脳に響いた感情の整理がつかないまま身体にその影響がフィードバックすることだと思うんですけど、一言で言うと聞くだけでブチ上がってしまった。4つ打ち韻踏みヒップホップ最高〜! と言う感じ。その横ではホタテの香りに包まれた戸川純が諦念プシガンガを歌っている状況、祈りという言葉だけを御旗に集った異種宗教戦争の観戦者になったような気持ちが、閾値をとうに超えて最後無常を会得したような状態になって見つめてしまった。

 

いーえっくさんが1時間並んでくれたホタテを食べるために離脱。芝生でビールを飲みながら食べるホタテ、めっちゃうまい。4個300円という価格破壊。 ホタテを食べているとさっき般若が歌っていたステージから妖怪のMCバトルのような音がするので振り返ったら人間椅子が演奏してた。今は本当に2017年なのか? ホタテを食べながら野外で人間椅子を見る。平和の横に狂騒。

 

ホタテを食べたらスバル一押しのクリトリック・リスを見る。「パンツ一丁のハゲたおっさんが、自作のトラックに歌を乗せ、股間に着いたシンセサイザーを鳴らす」と聞いていたのだが全く理解が追いつかず、生で見たら全てその通りだったので世の中にはまだ知らないことがたくさんあると痛感した。 クリトリック・リスは出番が前に倒れてて、サウンドチェックがかなり長い時間とられていた。その時間を利用して客席に配られた紙コップ。振る舞いで鬼殺しが注がれていく。楽しい酒相撲の歌で盛り上がったかと思えば突如、「サラリーマンを辞めて歌う今、不意に思い出す1989年」の歌を歌い始めたのだがこれが強い。パンツ一丁なことすらリアルで格好良く見えてしまう。疾走感あるトラックに乗せて何度も叫ぶ哀愁に、泣きの単旋律を響かせる股間のシンセ。 その後は20分よさこいを歌って担がれて帰って行ったらしい。お騒がせの神様だ。

 

中村一義を見に行く。中高生の頃、友人と聞いた中村一義100sのOZ、2005年ってマジか。そんな懐かしい気持ちで中村一義の登場を待つ。出て来た中村一義の歌、楽器隊の演奏も素晴らしく、客の盛り上がりも上々、どれも素晴らしいアクトだったのだが、陽のパワーが強すぎていたたまれない気持ちになってしまい15分で離脱。こんなにインティライミ値の高い人だと思わなかった。中村一義は何も悪くない。これは俺が悪い。

 

 

中村一義のパンチを反芻して少し休み、BILLIE IDLEを見にいく。 運良くほぼ最前列で見ることができたのだが、先ほどクリトリック・リスが歌っていたこの会場、とにかく狭い。4人が所狭しと動き回るには全く足りないステージだった。そして客の量も想像以上。「MY WAY」→「be-bop tu-tu」の流れで会場が動く動く。反響のない環境だからか、ヒラノ氏のコーラスワークが綺麗に聞こえて嬉しかった。持ち時間も少ない中、ほとんどMCをやらずに曲をバシッと決めるスタイルがタイトで良い。後ろの人たちには全く見えないであろうステージを気にしてか、途中、ファーストサマーウイカ氏が柵の上に登り、メンバーもそれに続く。 「BYE-BYE」を歌いながら、青空のもと、柵の上で「BILLIE IDLEは止まりません!」と叫ぶウイカ氏がめちゃめちゃ美しかった。もっとデカい会場で見てえ。

https://youtu.be/P-JJIb_3cwM
BILLIE IDLE® - "MY WAY"

 

その後、スチャダラパーを見る。空が段々と夕に近づく、海風の吹くステージをゆっくりと揺らすスチャダラパー、まずロケーションとシチュエーションが強すぎた。フェスにスチャダラパー、最強。GET UP AND DANCEを聞いて思ったことはBOSEくん死ぬほど上手えなという、ものすごい当たり前の感想でした。

 

スチャを途中まで見たのち、Madison book girlを見る。ブクガを屋外で見る、と言うのが初めてだったのでとても楽しみにしていた。 会場上手側の2列目に入れたのだが、和田輪氏の目の前で私歓喜。 もう夜に差し掛かる会場で、逆光の照明に照らされたブクガが美しい。 rooms→Cloudy Irony→karma→faithlessnessという最適化されたセトリも最高で。月見ルで最前列って、なんかガチの人たくさんいて近づけないんですけど、今回はすっごい近くでダンスを見ることができて嬉しかった。 いーえっく氏に「Cloudy Ironyのサビで前蹴りをした後ぴょんぴょん飛ぶ和田輪氏が可愛格好いいから見て欲しい」と言っていたのだが、この日の前蹴り、今まで見ていたものより殺意が高くてびびった。かっこいい。faithlessnessのトランペット吹くダンスが始まった時、好きすぎて「ふわっす」って声出た。 ビリーもブクガも、時間の少ない中、MCを最低限にして、曲をバシバシ続けるスタイルに勢いがあって、とてもよかった。

https://youtu.be/bY00a8cm6Oo

Maison book girl / cloudy irony

 

ブクガを見たのち、ピンクのステージで歌う町田町蔵を横目に、メインステージに向かう。 メインステージは上手にレッド、真ん中にあるプロレスリングがイエロー、下手にホワイト、という配置。最後はZAZEN BOYS(下手)→BiS(中央)→ギターウルフ(上手)→大森靖子(3ステージすべて) という記載があった。全部見たいし、靖子ちゃんは絶対前で見たいと思ったので、ZAZENの段階でステージ中央の上手側最前列を確保。

 

リング越しに見るZAZEN BOYS、拍の取れない難解な変拍子と完璧な演奏、に不釣り合いにキラッキラしたテレキャスの音が異次元。MCで必ず言う「MATSURI STUDIOからきましたZAZEN BOYSです」には、「繰り返される諸行無常ってこれか!」と思いました。上手すぎ。

 

続いてステージ中央ではBiSのアクトが始まる。プロレスリングは3面舞台に使えるから、いろんな子たちが目まぐるしく動くのにはすごく良いと思う。最前列にいたから会場の熱気もすごくて、最後の曲ではオタクが詰め寄った結果上手側の柵が倒れてしまい、一瞬オタクの巨大ミルフィーユが形成されていた。柵はぐにゃりと歪んでいた。俺とスバルは「明日は我が身」という気持ちで自分の目の前の柵を死守していた。最後の曲で本当に良かったと思う。

 

上手でギターウルフが演奏している間に柵は補修されていた。ギターウルフはもう、バカで、うるさくて、とんでもない。ファイヤー!バコーン!うぉー!って感じだった。MCも歌詞もバカだった。フェスにふさわしい音圧の狂乱。夏の魔物、昼から夜、何時に出てきても最高だったと思う。ギターウルフはリフだけで戦っているから曲の区別がつかない。超褒めてる。

 

大森靖子のアクトについては興奮して歌詞も引用している結果、文章がめっちゃ長くなったので、続けて別の記事で書きます。